換金困難な外国通貨を巡るトラブルが多い様です。
国民生活センターは9月21日、『次々出てくる換金困難な外国通貨の取引トラブル!
-新たにコンゴ、シリア、イエメン、ウズベキスタンの通貨が…-』と題した報告書を発表しました。
外国通貨の取引に関するトラブルが増加する可能性があることから、
被害の未然防止および拡大防止のため、消費者に注意を呼びかけています。
同センターはこれまで、2010年度以降から複数回にわたって、国内で換金が困難な外国通貨
(イラクディナール、スーダンポンド、アフガニスタン・アフガニ、リビアディナール、ベトナム・ドン)の
取引についての注意喚起を行ってきています。
その後、さらにコンゴ民主共和国の通貨『コンゴフラン』、シリア・アラブ共和国の通貨『シリアポンド』、
イエメン共和国の通貨『イエメンリアル』、ウズベキスタン共和国の通貨『ウズベキスタンスム』の取引に
関する相談が新たに寄せられているとのこと。
これまで、コンゴフランは85件、シリアポンドは60件、イエメンリアルは22件、
ウズベキスタンスムは16件の相談が寄せられている様です。
被害の内容は『代わりに申し込むだけでお礼をすると勧誘され、コンゴフランを購入してしまった』
『将来価値が上がると説明され、シリアポンドを購入してしまった』『ウズベキスタンスムを購入させられたが、
いつになっても買い取られない』といったもの。
主に高齢者に対して勧誘が行われ、『以前買った未公開株を買い取る条件と言われ、
イエメンリアルを買ってしまった』というケースでは、過去に投資トラブルにあった消費者に
『以前購入した未公開株を買い取る代わりに外国通貨を購入してほしい』と持ちかけて、
代金をだまし取る二次被害となっている様です。
同センターは消費者へのアドバイスとして『外国通貨の購入・両替を勧める業者には十分注意すること』
『以前買った未公開株を買い取る・将来価値が高まるので、安いうちに買っておけばもうかるなどの業者の
言葉を信用しない』『過去に投資トラブルの被害にあった消費者は、特に注意すること』とし、
勧誘された時点で、最寄りの消費生活センターに相談するよう呼び掛けています。
日本の金融機関で取り扱いが行われていない通貨の換金は極めて困難であり、
為替レートを知ることもまた難しいものです。
馴染みのない投資に関しては注意が必要です。