第一生命保険は11日、中国・北京市に本拠を置く中国華電集団公司と
生命保険の合弁会社を設立すると発表しました。
資本金は10億人民元(約120億円)で、第一生命が外資の出資上限である50%を出資。
両社は合弁契約書を締結し、早期開業に向けて準備を進める方針です。
中国華電集団公司は中国5大電力企業グループの1つで、事業多角化の一環として金融事業も手がけ、
銀行や損害保険会社、証券会社への出資を行っています。
第一生命は中国華電集団公司の持つ顧客基盤などを活用し、保障性商品や貯蓄性商品を販売する考え。
このニュースで面白いなと思ったのは、海外に展望を見いだす国内資本の会社と、
日本に展望を見いだして進出してくる外資系生保の対極ぶりです。
本当に国内マーケットがもう落ち目でダメなら、外資系も見切りを付けるはず。
そこを何百億・何千億も投資してまで算入してくるメットライフやプルデンシャルなど、
まだまだ日本は伸びるマーケットだと踏んでくる企業もいます。
早い話が、第一生命などの旧来の国内資本の会社の商品力・マーケティング力・システムではもはや限界で、
海外に活路を見いだすしかない一方、外資系企業に取ってはまだまだ宝の山なわけです。
日本人は世界でも稀に見る保険大好き民族で、人口の9割以上が何かしらの生命保険に加入をしています。
日本人は予防的にマスクをしたりと、元々予防や保険といった考え方には世界的に見て敏感な様です。
アフラックのアメリカの創業者が、日本に来て大勢の人がマスクをしているのを見て、
『この国なら生命保険が売れるに違いない!』と確信して日本での事業展開を決めたという
逸話まであるくらいですから。
1つの事象に対しても、立ち位置が違えば見方は180度変わるんだなというのを実感しました。