住宅ローンの関する情報で、なるほど!と思えるものがありました。
住宅ローンの支払いのために生活が汲々になったり、自殺をするなどもってのほか。
そこまで追い詰められているなら、ぜひこの方法を実行してほしいと思います。
下記にそのまま転載します。
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■“家のために死ぬ”など本末転倒
思うように転職できない、鬱病で失業したなどの理由で住宅ローンの返済が難しくなることがある。
妻がパートに出るなどして乗り切る人もいるが、カードローンや消費者金融に頼って
不足分を埋めようとする人も少なくない。
ほかから借りてまで住宅ローンを返すのは、厳しい取り立てにあう、家を失うなど、
遅滞したら大変と考えるためである。
しかし住宅ローンの延滞はそれほど恐れることではなく、状況によっていくつもの対応策がある。
元の状態に戻れる可能性が高いなら、借り換えを検討するといい。
高い金利で借りているローンを別の銀行の低金利のローンに借り換えれば、金利負担が軽減できる。
十分に金利が低いなど、効果的な借り換えが困難なら、借入先に返済の一時猶予について相談する。
一定期間、返済額を減らし、減らした分をあとで上乗せするなどの方法があり、
『返済が苦しい。再就職するまでの間、負担を減らす方法はないか』と謙虚に切り出すことで、
いろいろな提案が引き出せる可能性がある。
鬱病を患った、無職の状態が長い、収入が激減したなど、これから先も元のようには返済できそうもない
というケースもあるだろう。
売却も視野に入れるべきだが、売却したくなければ、返済期間を延長して毎月の返済額を減らせないか、
銀行に相談しよう。
住宅ローン以外にも借り入れがあるなら、個人再生手続を使って住宅ローン以外の債務を減らし、
全体としての負担を減らす手もある。
ローンが3,000万円残っている家の価値が500万円等々、価格の下落によって残債額と資産価値に
乖離があるケースも少なくない。
こんな場合は、大幅に価値が下がった家のために返済を続けるより、売却を考えるのが賢明だ。
無論、売ってもローンは返しきれず、銀行から返済を求められるが、これも交渉が可能。
この債務は銀行からみれば無担保の不良債権であり、銀行は二束三文でサービサー
(法務大臣が認可した債権回収会社)に債権譲渡することが多い。
法律的にはサービサーに支払っていく義務があるが、お金がないから負けてください、という交渉をする。
十分に効果が期待できる交渉であり、2,500万円の債務を30万円で片付けた例もある。
ただし、住宅金融支援機構などの公的金融機関には債権譲渡、債務免除の考え方がなく、
何十年かけてもいいから返済せよといってくる。
この場合は個人再生手続などで解決をめざす。自己破産をすれば家を失うことになり、
住む家がなくなるという人がいるが、必ずしもそうとは限らない。
低家賃の家もあるし、資産を手放せば生活保護も受けられる。
持ち家を失ってホームレスになった人、食えなくなった人を私は知らない。
つい先日も、住宅ローンの返済を苦に自殺した50代の方のご遺族が相談にみえた。
銀行の住宅ローンには死亡時にローン残額分の保険金がおりる団体信用生命保険が付いており、
その方も保険で片付けるしかないと思い詰めたという。
自殺で保険金がおりる団体信用生命保険の仕組みは疑問だ。
家は暮らしの道具にすぎず、家のために死ぬなど本末転倒である。
大切なのは貨幣で表せる「資産」ではなく、命、家族、友人、健康など、金に代えられない『財産』だ。
家に振り回されると、本当に大事なものを失いかねない。
住宅ローンの返済の遅れを恐れる必要はない。
延滞してもしばらくは電話と督促状がくるだけで、競売にかけられるまでには少なくとも半年かかる。
銀行にとっては、費用も手間もかかる競売より、少しずつでも返済してもらったり、
任意売却するほうがいいので、相談には積極的に応じてくれる。
ほかにも方法はあり、ネットでも簡単に情報収集ができる。
借入先、法律家、不動産業者など、相談先もたくさんある。
情報を入手せず、一人で悩むと極端な選択をしてしまいがちなので、そうなる前に大まかな知識を持ち、
もしものときには家族に助けを求めよう。
選択肢はいくらでもあるということをぜひ覚えておいてほしい。
事業再生コンサルタント
吉田猫次郎
1968年生まれ。旧財閥系商社勤務を経て98年退職、倒産寸前の家業を再建。著書・講演多数。
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住宅ローンに苦しめられている方はぜひ参考にしてみてください。