明治安田生命保険は、4月からの銀行窓口での保険販売について、
大規模な販売制限に踏み切ることにしました。
各銀行の販売額に上限を設け、2011年度で2兆円を超える見込みの販売額を、
12年度は半分の1兆円程度に減らす予定です。
日本国債の将来の金利上昇などに備え、銀行の売りすぎに歯止めをかけることで
運用リスクを減らすのが狙いです。
制限するのは『一時払い終身保険』で、現在100行程度が販売しています。
この商品は貯蓄と保険の両方の性格を持ち、銀行の定期預金などより高い利回りが
見込めるとして、貯蓄目当てで契約する人が増えています。
銀行側も安定利回りのため売りやすく、手数料収入が見込めることから積極的に販売してきました。
この商品は日本国債を中心に運用していますが、国債市場は欧州危機で先行き不透明感も強まっています。
今後金利が上昇した場合、国債価格は下落します。
契約者はより利回りが高い商品に乗り換えることが予想され、そうなると解約が集中し、
保険会社としては安い価格で国債を売らざるを得なくなり、損失を被る可能性があります。
国債市場の先行きが見通しにくくなっていることから、販売制限を決め、すでに取引銀行に通知した模様。
いよいよ保険会社も国債リスクから目を背けることができなくなってきています。
これまでも表沙汰になっていないだけで、国債運用をしている貯蓄性の保険に関しては、
我々代理店には様々な形で販売の自粛が促されました。
日本国破綻の時、そう遠くはないのかも知れませんね・・・。
明治安田生命、銀行窓口での保険販売を制限へ
