中国が主導せ創設に動いている『アジアインフラ投資銀行』(通称AIIB)。
3月末が創設メンバーの参加期限だったのですが、日本と米国が参加を見送りました。
欧州は、締め切り間近でバタバタと参加表明してましたね。
日本と米国が参加を見送った理由ですが、
◆出資金の透明性に欠ける ⇒言い出しっぺの中国がいくら出資したのか明確にできない
◆理事会の設置がない ⇒中国の独断で融資先・金額を決定できる
◆融資結果について詳細の報告義務がない ⇒融資して回収できなかった!と言われればそれまで
等々。
これって何かに構図が似ていませんか?
よくある投資詐欺と絵柄が全く同じではありませんか!(笑)
各国は出資したはいいが融資先には一切口出しできず、
その結果についても詳細な報告義務がない。
こんな怪しい金融機関にお金を預けられる訳がありません。
日本と米国が拒否してくれて良かったなと。
そしてそれとは別に、15日の香港ロイターのニュース。
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中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)による融資と決裁に使う通貨に
人民元を加えるよう加盟国に働き掛ける。
香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが15日、
シンクタンク関係者の話として伝えた。
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だそうです。
昨日のブログ記事で中国の外貨準備高が減っている話をしましたが、
AIIBを使って出資金としてドルを集め、元を流通させようとしている動きが。
中国元は、AMTから銀行から偽札が出て来る通貨ですよ。
そんなものに皆どれだけ信頼を置くのかと。
資産の裏付けがない貨幣経済では、通貨への信頼性が唯一の担保になっています。
その信頼性に乏しい元を融資・決済通貨として加えるなど、
やはりそれが目的だったのか~ とも思わせてくれる行動です。
3月末までに肝心の日本・米国が参加を見合わせましたが、
まだバスは発車せずに乗客(日本・米国)を待ち続けています。
やたら積極的に日本に出資を呼びかけるのも怪しいですよね。
あれだけ政治的には半日な体制を取っているのに、
ことAIIBに関しては友好的で出資を促すのは怪しさ満点。
政府には引き続き出資を見合わせてもらいたいものです。